初めて僕は息をする

ぱるるとウォヌくん

 

 

ぱるるがまだAKB48のメンバーだったとき、私はぱるるのことがとっても苦手でした。

顔はかわいいと思うのに、なぜかずっと苦手で、好きになれなくて。

 

彼女がAKB48を卒業してから、AKB48にいるときのぱるるは、全然楽しそうじゃなかったから苦手だったんだと気が付きました。

 

塩対応、という新しいジャンルを生み出したぱるる。でも、私が感じていたのは、どちらかというと「無気力」さ。

いつもつまらなそうで、不機嫌そうで、楽しくなさそうで、不安そうで、気力がなさそうに見えていました。

でも、ぱるるは人気があって、センターにも抜擢されたりして。ぱるる推しの方々ってどういう気持ちでぱるるを応援しているんだろうってずーっと不思議で仕方なかった。

 

最近になって、ようやくそれが分かりました。

韓国のアイドルグループ、SEVENTEENを好きになって、ウォヌくんと出会いました。

ウォヌくんは、去年の6月頃に一度体調を崩して、お仕事をしばらくお休みして、グループに戻ってきました。私がSEVENTEENとウォヌくんを好きになったのは、彼がグループに戻ったあとなのですが。

 

復帰直後のコンサートの映像を見ると、ウォヌくん、全く笑わないし、楽しそうじゃないし、不安そうで、不機嫌そうで。笑顔満開のメンバーの中にまざって、よくお前そこにいるな?!ってレベルで顔が死んでいました。

私はその映像を見た瞬間にぱるるのことを思い出しました。その彼の無気力さが、ぱるるにとっても重なったからです。

 

ウォヌくんを応援しているひとたちは、どんな気持ちで復帰直後の彼のことを見てたんだろう。私はマジで気持ち悪いおたくなので、すぐにツイッター検索をかけ、死ぬほどさかのぼりました(ちなみによくやる)。

私が見つけたウォヌくんのファンの方々は、みなさん、ウォヌくんがステージに戻ってきてくれたことを本当に喜んでいました。また彼のパフォーマンスが見れて、声がきけて嬉しいと。そして、一瞬でも彼が笑えば、それも嬉しいのだとツイートしていました。

一方で、SEVENTEENは好きだけれど、ウォヌくんのことは好きじゃないという方ももちろんいて、アイドルという仕事をしているのだから、ステージの上ではちゃんと笑っていてほしい、意識が低い、等のツイートも多くみられ、ぱるるに対して私が思っていたことがそのまま書いてあるやん…と驚愕しました。

 

でも、あるウォヌくんファンの方のツイートが印象的で。

確かに彼のことをアイドルらしくないと思う人もいるだろう。けど、そんなアイドルらしくない彼がアイドルをしてくれていることが嬉しいし、彼が一瞬でも笑えば私は嬉しくて幸せな気持ちになる。これってものすごいアイドル力なのでは?

もっと冗談混じりな文章でしたが、たしかこんな感じの内容だったような。

 

復帰から約一年たち、去年とは比べられないくらい笑顔を見せてくれているウォヌくんを見ていると、ファン歴の浅い私ですらとっても幸せな気持ちになります。

事務所の大人やグループのメンバーはもちろんだけれど、彼を愛するファンにたくさん守られて、ゆっくりと、ウォヌくんは自分の居場所に戻ってきたんだなあと感じました。

 

と、考えると、私は突然ぱるるのことが愛しく思えてしまって。

表現はおかしいけれど、突然ぱるるのすべてを許せたような気がしました。(めっちゃ上から目線ですみません)

 

笑顔でないからダメだとか、やる気がなさそうに見えるからダメだとか、そうではなくて、そういう彼女のことを愛せる人が、ちゃんとこの世に存在して、そういう方々が彼女のことを愛して、守っていくんだと。だから彼女はアイドルなんだと思えたのです。

 

そう気が付いた時には、もうぱるるAKB48を卒業していたけれど。

もっとはやくウォヌくんに出会っていれば、もっとはやくぱるるを好きになれたのかなと思いました。

 

数日前、ぱるるが、二年前は心と体が元気でなかったというようなことをツイートしていて、やっぱりそうだったんだととってもしっくりきました。

う~ん、ぱるるとウォヌくんには対談してほしいくらい!無気力アイドル、かわいいじゃんと思うくらいにはなってしまいました。

 

ぱるるとウォヌくんは、似合う景色も似てると思う。

二人とも、夜の繁華街が似合うと思う。夜の中華街とか、歌舞伎町とか。

夜のイルミネーションのような、白や青っぽい光でなく、月光とも違う、もっと俗っぽい、お店の看板のような、オレンジや黄色の光が、とっても似合うと思います。